Sem Voce ライブ vol.6
■2007年9月4日(火) 東京・中目黒「楽屋」
※この日は二村希一(p)が欠席になったため、同じくピアニストの続木徹さんを特別ゲストに招いて演奏しました。
【1部】
01.Ela E Carioca 彼女はカリオカ
(Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes) (1963)
vo+fl+p+gt+cello
「イパネマの娘」にも劣らない優雅さを持つ名曲。カリオカとはリオで生まれ育った「リオっ子」の意味で、ジョビンもそうである。<彼女はカリオカ。優しい彼女はリオの夜の空と同じ色の瞳をしている。>
02.So Danco Samba ソ・ダンソ・サンバ
(Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes) (1962)
vo+fl+p+gt+cello
シンプルで楽しい、アップテンポのサンバ。<僕はサンバしか踊らない、ツイストもカリプソもチャチャチャも飽きてしまったから。だからサンバしか踊らないんだ。>
03.Insensatez ハウ・インセンシティヴ/お馬鹿さん
(Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes) (1961)
cello solo
見事なメロディとコードで書きまとめられた、彼の短調の歌曲の中でも最も秀逸と言える曲。遺作となったアルバム「Antonio Brasileiro(アントニオ・ブラジレイロ)」ではStingとの美しいデュエットが聴ける。
04.Mojave モハヴェ
(Antonio Carlos Jobim/Newton Mendonca) (1967)
fl+p+gt+cello+scat
タイトルは、アメリカのカリフォルニア州にある砂漠地帯の名前。旅の印象をエキゾチックなワルツに書き留めている。
05.Corcovado コルコヴァード
(Antonio Carlos Jobim) (1960)
sax solo
リオのコルコヴァードの丘を背景にしたロマンティックな歌曲。動きの少ない前半のメロディから一転し、終盤でダイナミックに下降する展開が情感をさそう。
06.Antigua アンティグア
(Antonio Carlos Jobim) (1967)
sax+p+gt+cello
上下に行き来する幾何学的なモチーフのメロディを持つ、穏やかなインスト曲。アンティグアはカリブ海にある小さな島の名前で、珊瑚に囲まれた観光地である。
07.Samba de Maria Luiza マリア・ルイーザのサンバ
(Antonio Carlos Jobim) (1994)
vo+gt solo
ジョビンが晩年に授かった愛娘、マリア・ルイーザとのデュエットで録音された曲。マリア・ルイーザの歌は無邪気で愛くるしく、録音の後の「もう一回?」というやり取りが微笑ましい。
08.The Red Blouse 赤いブラウス
(Antonio Carlos Jobim) (1967)
fl+p+gt+cello+scat
パーカッシブなメロディでつづられた明るいサンバ。One Note Samba(62年)、Surf Board(64年)と、彼は同じような形式の曲を同時期にいくつか作っている。
【2部】
01.Desafinado デサフィナード
(Antonio Carlos Jobim/Newton Mendonca) (1958)
vo+sax+gt
タイトルは「音痴」という意味。軽快に流れる曲の中に複雑なメロディが見え隠れしている。<歌が上手くない人でも自然に心を表現するのがボサノバなんだ> と、新しい音楽の価値観をさりげなく主張している。
02.Dindi ジンジ
(Antonio Carlos Jobim/Aloysio de Oliveira) (1958)
vo+gt+cello
雄大な自然の営みをたたえた、美しく牧歌的な歌曲。ジョビンが好んで出かけたリオの郊外にある森の名前「ジリンジ(Dirindi)」を縮めて、この曲のタイトルとなった。(Clube do Tom サイトより)
03.Choro ショーロ
(Antonio Carlos Jobim) (1970)
fl+cello
ショーロとは1900年代頃のブラジルの室内楽。ヨーロッパからの移民と共に運ばれた音楽で、ポルカに似た形式を持っている。ジョビンもショーロの作品を沢山作曲している。
04.Triste トリスチ
(Antonio Carlos Jobim) (1967)
vo(Steve Sacks)+sax+gt
タイトルは「悲しみ」という意味。極めてシンプルな形式で書かれた、親しみやすいメロディの曲である。作詞はジョビン本人による。<ひとりぼっちは悲しい 美しい君は僕にとって飛行機のように手が届かない存在だ>
05.Chovendo na Roseira ばらに降る雨
(Antonio Carlos Jobim/Chico Buarque) (1971)
vo+fl+p+gt+cello
軽快なワルツ。雨の恵みにインスパイアされたジョビンらしい作品で、「Dindi」の続編とも言える。<見て、薔薇の花に雨が降っている。この雨はやがて大地をうるおし川を満たし、空の済んだ青さをもたらしてくれる。>
06.Piano na Mangueira マンゲイラのピアノ
(Antonio Carlos Jobim/Chico Buarque) (1992)
vo+sax+p+gt+cello
ブラジルを代表するサンバチーム、マンゲイラの存続を援助する企画アルバムのために書き下ろされた。パルチード・アルトと呼ばれる伝統的なサンバのリズムで書かれており、他のジョビンのサンバとは一線を画す曲調である。
07.Dialogo ヂアロゴ
(Antonio Carlos Jobim) (1967)
flute+p+gt+cello
「会話」を意味するタイトルどおり、二つの楽器による掛け合いのメロディが美しいハーモニーの中で穏やかにつづられて行く。このような対旋律は、ブラジルがヨーロッパから受け継いだ伝統的な音楽の形式である。
08.Chega de Saudade 想いあふれて
(Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes) (1958)
vo+fl+p+gt+cello
曲自体は"斬新なメロディのショーロ"であり、それをジョアン・ジルベルトが軽快なスタイルで歌ったことがボサノバ誕生のきっかけになったと言われている。ジョビンならではの個性的な旋律が際立っている。
【アンコール】
01.Garota de Ipanema イパネマの娘
(Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes) (1962)
vo+sax+p+gt+cello
世界中で愛されているボサノバの代表曲。曲も秀逸だが、人生の縮図を描いたヴィニシウスの詩も見事である。<見てごらん。海辺からやってくるあの娘の歩き方はどんな詩よりも美しい。それを眺める私は孤独で寂しい男。彼女は一人でもさっそうと歩いているのに。>
02.O Morro Nao Tem Vez (Favela) ウ・モーロ(ファヴェーラ)
(Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes) (1963)
vo+sax+p+gt+cello
モーロとはサンバが生まれたスラム地区のこと。アフロブラジリアンの雰囲気を持つ珍しい作品である。<モーロにはチャンスがない。でも一度出番がくれば何百というリズムを奏で、他の町もみんな歌いだすだろう>
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